9月28日の事です。
その日の午後、僕と父はいつも行くスーパーやドラッグストアで買い物を済ませ15時30分頃に帰宅しました。
面倒だなと思うと同時に、僕にとってはそれなりに良い気分転換にもなっている買い物はその日も何事もなく終わり、あとは買ってきた商品を冷蔵庫などに移すだけ。
さてもうひと頑張りするかと、そうして僕が父よりも一足先に家の中に足を踏み入れ、バッグの中から商品を取り出している時に事件は起こりました。
突然玄関の方から物凄い音がしまして「何だ?」と思った僕が慌てて駆け寄ると、そこには玄関に倒れ込んでいる父の姿があったのです。
どうやら父は玄関で躓いてしまったらしいのですが、正直ちょっと躓いた程度であれば僕はこうしてブログを更新してはいなかったでしょう。
にも拘わらずこうしてブログを更新しているという事は、皆さんもお察しの通り「ちょっと躓いた程度」では済まない事態に陥ってしまったからです。
予てから僕のブログを読んで下さっている方であれば、近況報告⑥で父が脳梗塞を発症した際、血の巡りが良くなる薬を処方されたと書いた事を覚えていらっしゃる方もおられるのではないかと思います。
父は今もその薬を飲み続けているのですが、血の巡りが良くなるという事は要するに血液がサラサラになるという事。
しかし一見良い事にしか思えないその効果が、今回ばかりは悪い方向に働いてしまったようで……父は躓いた際に鼻の頭を切ってしまったらしいのですが、血液がサラサラになりすぎたせいで、そこからの出血が止まらなくなるという事態に陥ってしまったのです。
どれだけティッシュで抑えても血は止めどなく溢れてきてしまい、玄関はまさにちょっとした血の海状態。父の服やズボンにも血はあっという間にどんどん流れ落ちていき、父の姿はまるで返り血を浴びた殺人犯の様になってしまいました。
そしてその後一向に血が止まる気配は無かった為、僕は父の指示で父のスマホを借りて市の診療所に電話する事に。
慣れない電話で緊張しましたが何とか診て貰える事になった為、その後は父の運転でその診療所に向かう事になりました。
長距離だったらちょっと危なかったかもしれませんが、その診療所は車で行けば大した距離ではなかったので、それに関しては幸いでしたね。
そして診療所にたどり着いた僕と父は、直ちに治療を受ける事になったのですが、正直に言うと事態は大して良くはなりませんでした。
先生や看護師さん方が何とか父の出血を止めようと様々な手を尽くして奮闘してくれたのですが、それでも出血は止まらず、最終的に「ここでは無理だ」という判断になり父は救急車で大きな病院へと運ばれる事になりました。
そして救急車には僕も同乗する事になり、救急隊員の方に僕から父の事故の状況や、父の健康状態を話したり、あとは父に代わって僕が父の身分証を提出したりとそんな事をした記憶があるのですが、具体的にどんな事を話したかなどについては、申し訳ありませんがあまりよく覚えてはいません。
何せ救急車に乗るなんていうのは40年近く生きてきて初めての経験でしたし、その緊張に加え、救急車の車内がとにかく揺れるんですよ。
なので色々な意味で乗り物に弱い僕は途中で気分が少し悪くなってしまい、父が出血と戦っている横で人知れず吐き気と戦う羽目になってしまったのです。
たぶん話の内容をよく覚えていないのは、きっとそのせいなのではないかと思いますね。
しかし幸いにも、思ったより短時間で救急車は病院へ到着。
父が治療室へ運ばれたのを見届けると、僕は救急隊員の方の案内に従って父の保険証を提示したり、あとはまたしても父の体に関する質問に答えたりしながら廊下に設置された椅子に座って待つ事になりました。
僕自身は時計は持ち歩いてはおらず近くに時計も設置されてはいなかった為、具体的にどれくらいの時間待つ事になったかは定かではないのですが、体感的に言えばだいぶ待たされたような感覚がありましたね。
そして「(まさかとは思うが、このまま入院なんて事になるのだろうか?)」…などと僕が思っていると、治療室から看護師の方が現れ「治療が終わりました」との報告が。
その後治療して下さった先生から説明を受ける事になったのですが、その先生曰く、父は鼻の静脈ではなく動脈の方が傷ついてしまったせいであんなに大量の血が溢れる事態になってしまったらしく、その傷ついた動脈を焼く事で止血をしたと語っていました。
その話を聞いた時、僕は昔プレイした海外のゲームで、指を切り落とす事になった男性が焼いた金属の棒を押し付けて止血をしているシーンを思い出して思わずゾッとしてしまったのですが、後で家に帰った時に調べてみた所、そうした治療法というのは割と一般的に行われているらしいです。
それに病院ではもちろん精密な医療器具を使って治療を行う上に麻酔なども使う為、患者は痛みを感じずに止血する事が出来るのだとか。実際その治療室の中から父の痛がるような声が聴こえてきた事も無かったですしね。
その他にも色々と先生から説明を受けたのですが、僕としても色々と慣れない事を経験して非常に疲れてしまった為か、正直覚えているのはそれくらいです。
そしてその後は治療費を支払った後、病院の方にタクシーを呼んでいただいて車を止めてあった診療所までタクシーで向かい、父の車に乗り換えて漸く帰宅という流れになったのですが……いやぁ、人生って本当に何があるか分からないですね。
僕自身もそうですが、何より事故に遭った父自身も、まさかあんな事になるとは玄関を開けるまで微塵も思っていなかったのではないかと思います。
ちなみに今の父の様子ですが、今の所また躓くような事も無ければ再び血が噴き出す様な事も無く、とりあえず無事に過ごせております。
父はこの後もその病院には何度か通う必要があるようなのですが、僕としてもあんな面倒な目に遭うのはもう懲り懲りなので、父にはこれまで以上に気を付けて過ごして貰いたい所ですね。
何度も言いますが、これ以上父に面倒をかけられるのは本当に懲り懲りなので。
それでは、今回はこの辺りで失礼いたします。