田舎で引きこもる事で生じた問題点①

前回のブログを書く為に昔の事を思い出している内、改めて思った事があります。
僕は恐らく発達障害です。
他の人と比べて得意な事と苦手な事の差が顕著だったりする所とか、妙な所で強いこだわりやプライドが出てしまう所とか。
それと数年前から、突然気持ちが落ち込む事が増えてきました。例えるなら心の中にどんよりとした雲がかかったような状態です。
もしかしたら僕はうつ病も患っているのかもしれません。
なぜ「恐らく」だとか「もしかしたら」だとか、そんな曖昧な表現を使っているかというと、まだ実際に診察を受けた事がないからです。
だったら早く診察を受ければいいじゃないかと思った方もいらっしゃるでしょう。
ですが、そう簡単には出来ない事情があるのです。

 

 

前回の僕のブログを読んでいただいた方なら、僕達家族が父のせいで田舎に引っ越す羽目になった事を理解していただけたかと思います。
田舎といってもどの程度なのかとお思いでしょうが、周りは畑ばかりで車が無いと移動もままならない……そんな感じの、皆さんが田舎と聞いて思い浮かべるような所そのものといった感じの場所です。
そしてそんな場所なので周りに病院なども存在せず、特に精神科もあるような大きな病院に行こうと思ったら車でそれなりの距離を移動しなければならないわけです。
僕は車の免許を持っていません。そして前回のブログを読んでいただいた方なら、僕と父の仲が悪い事も理解していただけたかと思います。
だから父に頼る気にもなれず(というか、そもそも話したくない)、こうして八方塞がりな状況に陥っているというわけです。

 

 

なら自分で免許を取れば良いのでは?と思った方もいらっしゃるでしょう。
実は僕、以前教習所に通っていた時期があったんです。
今から数年前……祖母が入院し、母の認知症が発覚した暫く後の事だったと思います。
ある日父から「車の免許を取るつもりはないのか?もし取る気があるなら金は俺が出してやる」と突然言われたんですね。
正直僕は車には全く興味が無く、むしろ小さい頃から「(一歩間違えば大事故なのに、何でこの人たちは平気でこんな事が出来るんだろう)」と運転している人達に対して思うくらい車に恐怖心を抱いていました。
しかし上述した通り、ここはド田舎……運転できるのであればそれに越したことはありません。
それに僕の鬱っぽい症状が出始めたのも丁度この辺りからでしたし、自分で運転できれば病院にも行けるようになる……そう思い、父の申し出を受ける事にしました。
まあ正直、父の「(買い物などの面倒な仕事を僕に任せて楽がしたい)」という思いが透けて見えたので、それに乗っかるのは癪でしたけどね。

 

 

で、結果はどうだったのかというと……もう言わなくても分かりますよね?既に免許持ってないって書いちゃってるし。
そうです。僕は免許を取る事が出来ませんでした。
元々不器用で鈍臭い僕に運転が向いているとは思っていませんでしたが、まさかここまで酷かったとは自分でも思いませんでしたね。
それに最近の教習所の教官は優しいなんて聞きますけど、あれは嘘です。
僕が当たったのはみんな嫌な感じの人ばかり……というか、受付のおっさんからして既に嫌な感じの奴でしたね。ただの受付の分際で滅茶苦茶偉そうだったし。

 

 

まあ教官達も、初対面時は比較的丁寧な感じで教えてはくれるんです。
だからその時は僕も「(お、もしかしていい先生かな?)」と思ったりするのですが、だんだん僕の下手さが明らかになってくると本性を現してくるというか……
結局僕の運転が下手なのが全て悪いんですが、それがちょっと裏切られたような感じがして悲しかったですね。
ちなみにどれくらい下手なのかというと、S字コースで脱輪しまくるのは当たり前、また教習所内を走っている内に右と左の感覚が分からなくなったり、標識や信号を見逃してしまったり……うん、我ながら本当に酷いな。
まあこれは恐らく、狭い車内という空間で知らない人と二人きりという状況で物凄く緊張していたせいもあるかと思います。
僕の部屋よりも更に狭い車内という空間で、知らない人が隣に座っている……しかも僕は家族とすら殆ど話さない引きこもり。
あの時の緊張感は本当に半端じゃなかったです。心臓の鼓動がありえないほど早くなっていて、僕はここで死ぬんじゃないかとすら思ったくらいでした。
だからそんな状態で「ああしろ、こうしろ」と言われても全く頭に入って来ず、むしろ混乱して更なるミスを犯し余計教官に怒られる……教習所に通っていた時はそんな毎日の連続でした。

 

 

そして遂に、僕は学校に引き続き教習所にも行きたくなくなってしまいます。
始めは僕のうつ病っぽい症状を治す為に、病院へ行く手立てが欲しい……そう思って行き始めた教習所でしたが、次第に教習所のある日は酷く落ち込むようになったり、眠れなくなったり、大好きなゲームも手につかなくなったりと、逆に症状が加速したかのような状態になってしまったのです。
それで「(ああ、やっぱり俺には運転は無理だな)」と思い、勇気を出して父にもう教習所には行きたくないと告げました。
正直滅茶苦茶怒られるだろうなと覚悟していたのですが、意外な事に父は「そうか」とだけ言って了承してくれました。
あの時の父の心境がどんなものだったかは僕にも分かりません。
僕が本気で悩んでいる事を理解してくれたのか、それとも、もはや怒る価値も無いと思うほど僕に失望したのか。
前者だったら嬉しいですが、あの父の事ですからたぶん後者だと思います。

 

 

その後、教習所に行かなくなった事で上述のような症状は次第に改善されていきました。
ただ、突然気持ちが落ち込む……という症状までは無くなっておらず、ふとした時に現れては僕の心を苦しめていきます。
まあ、それも当然だと思います。教習所の問題が無くなっても、僕にはまだまだ様々な問題が圧し掛かっているわけですから。
その事を考えると本当に憂鬱になりますし、もしあの時免許が取れて病院に相談できる環境にあったなら、僕の現在も少しは変わっていたかもしれません。
しかし、もう教習所には行きたくないと思う気持ちも紛れもない僕の本心で、またあんな所に行くくらいならこの悩みを抱えたままずっと引きこもっていた方がマシだ……と思う自分がいる事もやはり事実なのです。
これがいわゆるジレンマという奴なんでしょうか?
よく分かりませんが、僕は今こんな二つの悩みの間で板挟みになりながらも何とか日々を生きています。
そしてこの世界の大半の人が取れているであろう自動車免許を取れなかった点を鑑みても、やはり僕は発達障害であるという線が濃厚だと思いました。

 

 

という事で、今回は田舎で引きこもる事で生じた問題点について書いてみました。
正直、僕が田舎ではなく都会で暮らし続けていたらここまで悩むことはなかったんじゃないかと思います。
本当にあの父親にはどれだけ恨み言を言っても言い足りないくらいですが、こうしてブログを書くようになってから少しだけ気持ちが軽くなる日が多くなってきたように思います。
やはり自分の悩みだとか気持ちを吐き出すというのは大切な事なんですね。
次回も同様に田舎で引きこもる事で生じた問題点について書く予定ですので、読んでいただけたら嬉しいです。
それでは。